「ノーパンクタイヤって何?」フォークリフトのタイヤ選びのポイントをサクッと解説!

こんにちは!
フォークリフトのタイヤについて、ちゃんと理解していますか?
もしかして、こんなことを思っていませんか?

悩む人

フォークリフトのタイヤの種類ってどのくらいあるの?
ノーパンクタイヤってなんだろう?
結局、どれを選べばいいわけ?

この記事を読めば、こんな悩みが解決できます!
フォークリフトのタイヤは値段が高いものが多いです。
場所によっては適さないタイヤもあるため、あとで「しまった!履き替えなきゃ!」となったら一大事!
タイヤの種類や特徴をしっかりを理解して、後で損しないようにしましょう!

フォークリフトタイヤの種類と特徴

ではさっそく、フォークリフトのタイヤの種類と特徴をザザザーと見ていきましょう。
ほぼ結論ですが、フォークリフトのタイヤには、大きく3つの種類があります。

フォークリフトのタイヤの種類

①ニューマチックタイヤ(空気入り・エアタイヤ)
自動車の車と同じ構造のタイヤ。エアがあり乗り心地がいい。

②ニューマチック型クッションタイヤ(ノーパンクタイヤ)
ニューマチックタイヤと同じ形状だが、空気の代わりに軟質ゴムが使われている。

③ソリッドタイヤ(ノーパンクタイヤ)
空気の代わりにゴムやウレタンなどが入っているタイヤ。見た目ツルツル。

それぞれを詳しく見ていきます。

ニューマチックタイヤ(エアタイヤ)の特徴

ニューマチックタイヤ(エアタイヤ)とは、その名の通り、空気を入れて使用するタイヤです。
自動車で使うような普通のタイヤをイメージしてもらえれば、ほぼ間違いありません。

空気を入れることで、路面の凹凸を吸収することができ、乗り心地が良くなります。
それだけでなく、地面からの衝撃を和らげてくれるので、多少の凹凸があっても安定して荷物を運ぶことができます。
また、燃費も良くなるため、経済的にも優れているという特徴があります。
さらに経済的なことでいえば、エアタイヤ自体が比較的価格も安く手に入りますので、お手軽と言えるかもしれません。。

デメリットとしては、空気圧の調整が必要であり、破裂するリスクがあること。
不適切な空気圧だと、タイヤの寿命が短くなることに加え、もし破裂したら大きな事故につながりかねません。
また、フォークリフトのタイヤの空気圧は、車などと違いかなりの高圧です。
(車のタイヤが200~240kPaに対して、フォークリフトは700~950kPaと約3~4倍!)
万が一の場合、死傷者が出かねませんので、定期的なチェックやメンテナンスが欠かせないんです。

つまり、安くて乗り心地はいいけど、メンテが必要なタイヤってことだね!

補足でいうと、軽いのでタイヤ交換なんかは楽できますね。

ニューマチック型クッションタイヤ(ノーパンクタイヤ)の特徴

ニューマチック型クッションタイヤの外観は、ニューマチックタイヤ(エアタイヤ)と同じです。
ただ、タイヤにチューブがなく、空気が入る部分に軟質ゴムが入っています
ぜーんぶゴムなので、パンクの心配がありません。
削れてなくなるまで使うことができます。
ですので、とても耐久性が高く、長持ちです。
もちろん、空気の調整もいりません。

デメリットは、クッション性が無いため乗り心地が悪いこと。
また、地面からの抵抗が強いので、高速走行に向かないこと。
タイヤの溝が減ると、スリップしやすいことなどがあります。

また、経済的な面では、タイヤ自体の価格が高いです。
メンテナンスが不要な点と燃費の点を加味して、トータルどちらがお得かは分かりませんが、いいノーパンクタイヤがついていたら結構ラッキーかもしれませんよ。

パンクしないし長く使えるけど、走行や凸凹な土地での使用には向いてないってことだね!

補足ですが、タイヤはめっちゃ重いので、交換が大変です…。

ソリッドタイヤ(ノーパンクタイヤ)の特徴

最後は、ソリッドタイヤです。
ソリッドタイヤは、空気の代わりにゴムやウレタンなどが入っているタイヤで、ノーパンクタイヤです。
先ほどのニューマチック型クッションタイヤと一緒ですね。
ですので、タイヤそのものの特徴も一緒ということになります。

ただ違うのはその外観形状。
タイヤの接地面がツルツルとしていますよね。
比較的平坦な地形で利用されることを想定されているためで、主にリーチフォークリフトなど屋内で使われるフォークリフトに利用されています
もちろん、屋外でも利用できますが、地面からの抵抗が強く、また凹凸の激しいところではグリップがうまくいかないこともありますので、注意が必要です。

さらに詳しく見ていくと、このソリッドタイヤで使われている素材は大きく2つあります。
一つはウレタン。もう一つが黒ゴム(色ゴムもある)です。

ウレタン素材は、ゴムよりも長寿命で、床にタイヤ跡を付けずらいというメリットがあります。
半面、価格が高いというデメリットも。

黒ゴム素材は、低コストが何よりも魅力です。
また、グリップ力が強いので滑りにくいというメリットあります。

最近は、黒ゴム以外にもカラーゴム(赤や黄色など)も登場してきていますので、利用される環境で最適な素材を選んでみてください。

ソリッドタイヤはツルツルのノーパンクタイヤで、主に屋内利用向きってことだね!

フォークリフトのタイヤ選びのポイント

フォークリフトのタイヤの種類を見てきましたが、何となくご自身の必要なタイヤが分かってきたのではないでしょうか。
ここでは、実際にどんな場面でどのタイヤを選べばいいのか、そのポイントを3つの側面から考えてみたいと思います。

①運搬物の重量や用途に応じたタイヤの選び方

フォークリフトには、運搬物の重量や用途によって、それぞれ適したタイヤがあります。
例えば、軽い荷物や繊細な荷物を運ぶ場合には、ニューマチックタイヤが適しています
ニューマチックタイヤは、内部に空気を入れて車輪を支える構造になっているので、優れた衝撃吸収性があります。
そのため、荷物への衝撃も和らげることができ、荷物の破損を防ぐことができます。

一方、重い荷物を運ぶ場合には、ソリッドタイヤが適しています
ソリッドタイヤは、空気を入れないため、空気が抜けることによるトラブルが起こりにくく、重い荷物を運ぶ際にも安定した運行ができるからです。

また、狭い場所である程度重いもの運搬には、ニューマチック型クッションタイヤが適しています。
このタイヤは、ニューマチックタイヤとソリッドタイヤの中間の構造なので、コンパクトで操作性が高く、狭い場所でもスムーズな運行ができます。

②路面状況によるタイヤの選び方

フォークリフトが運行する路面状況にもよって、適したタイヤが異なります。
例えば、滑りやすい路面での運行には、ニューマチックタイヤが適しています
ニューマチックタイヤは、タイヤの柔らかさと空気圧のバランスが良く、路面とのグリップ力が高いため、滑りにくくなっているからです。
雨や雪などの悪天候の時にも、そのグリップ力が力を発揮してくれます。

一方、ソリッドタイヤは、凹凸が大きい路面では揺れの影響を受けて荷物が安定しない為、平坦な路面での運行に適します。
逆に平坦な路面であれば、どのタイヤよりも安定した運用が可能になります。
屋外であれば、舗装された道路などが最適ですね。

また、滑りやすい荒れ地や小石が多い場所などには、ニューマチック型クッションタイヤが適しています
ニューマチック型クッションタイヤは、ニューマチックタイヤとソリッドタイヤの中間的な特徴を持ち、路面との接地面積が広くなっているため、グリップ力が高いです。
また、タイヤの柔らかさもある程度あり、路面の凹凸を吸収できるため、濡れた路面でも滑りにくくなっています。
さらに、ノーパンクタイヤなので、多少の荒れ地でもタイヤがパンクする心配もありません。

本来は、路面状況が変化する場合には、タイヤを交換するのが望ましいのです。
かなり面倒くさいですが^^。
例えば、路面が舗装された道路であればソリッドタイヤ、やや荒地模様であればにニューマチック型クッションタイヤか、ニューマチックタイヤに交換する、といった具合ですね。
また、濡れた路面での運行が予想される場合には、ニューマチック型クッションタイヤに交換することが推奨されています。

③使用頻度や運行距離によるタイヤの選び方

最後は、使用頻度や運行距離による選び方です。
例えば、長時間の作業や長距離の移動が必要な場合には、ニューマチックタイヤ一択です
ニューマチックタイヤは、タイヤの柔らかさにより、長時間の運転でも疲れにくいです。
逆に他のタイヤで同じことをやろうとすると、乗っている人が悲鳴を上げてしまいます^^
また、ニューマチックタイヤは空気圧が調整が可能なので、移動が多い現場であれば、もうこれしかありません。

一方、使用頻度が低くかったり、作業時間が短かったり、移動距離が短い場合には、ニューマチック型クッションタイヤか、ソリッドタイヤが適しています
ソリッドタイヤは、空気圧を調整する必要がなく、メンテナンスが簡単なので、作業時間を短縮することも可能です。(タイヤの空気圧チェックが不要なため)
とはいえ、乗っている人間は適宜交代すると思いますし、作業時間や使用頻度というよりは、移動距離が多いか否かで判断するのが良いと思います。

ということで、フォークリフトタイヤを選ぶ際には、運搬物の重量や用途、路面状況、使用頻度や運行距離など、様々な要素を考慮する必要がある、ということですね。
適したタイヤを選ぶことで、フォークリフトの作業性や安全性を向上させることができますので、ここで上げたポイントを参考に、ぜひご自身にあったロークリフトタイヤを選んでみてください!

まとめ

いかがだったでしょうか。
最後にザックリとまとめてみます。

ニューマチックタイヤ(エアタイヤ)

車と一緒でタイヤに『エア』が入っているタイヤ。
路面の凹凸に強く、乗り心地が良く、グリップ力がある。
タイヤ自体は安価だが、メンテが必要で、パンクすると大変。
長距離移動、繊細な荷物、屋外での使用に適している。

ニューマチック型クッションタイヤ

エアタイヤと同じ形状だが、中にゴムが入っていてパンクしないタイヤ。
グリップ力はあるが、路面の凹凸には弱く、乗り心地も悪い。
パンクの心配がなく、メンテ費用は安い。ソリッドタイヤより静音性がある。
小石の多い荒地や狭い場所、とちらかというと屋外での使用に適している。

ソリッドタイヤ

タイヤの中にウレタンやゴムが充填された、接地面ツルツルのパンクしないタイヤ。
凹凸の影響をもろに受けるが、パンクしないので、メンテが楽。
重量物を持つのに最適。タイヤ自体は高額。耐久性はかなり高い。
屋内や平坦なところでの利用に適している。

タイヤ選びは、意外と重要です。
たとえば、長距距離移動のある現場でソリッドタイヤだと、スピードは出ないし疲れるしで、効率が非常に落ちてしまいます。
また、適当なメンテのニューマチックタイヤで重量物を運んだ際に、万一パンクしてしまったら、それこそ大事故につながることさえあるんです。

なんて脅してしまいましたが、とりあえずどのタイヤでもどこでも利用はできます^^
ただ、ご自身の使用用途に適したタイヤを選んでいただくことで、作業効率が格段に上がることも確かですので、余裕が出たら、ぜひともマッチしたタイヤを選んでみてください!

この記事が少しでもお役に立てたら、嬉しいです。
このほかにも、フォークリフトのエンジンの違いや、マストの違いなどについても解説した記事がありますので、よかったら読んでみてください。
それでは、また^^