フォークリフトのマストの種類と特徴を徹底解説!適切なマスト選びで作業効率をアップしよう
こんにちは!
今回は、フォークリフトの重要な要素の一つである『マスト』について徹底解説したいと思います!
そもそも『マスト』って何?そんなに重要なの?
マストの違いって何だろう?
ハイマストって、どの位高さが違うの?
こんな疑問にお答えいたします!
フォークリフトのマストには様々な種類があり、作業効率をアップするためには、適切なマストを選ぶことが非常に重要です。
ぜひ最後まで読んで、ご自身にあったマストを選べるようにしましょう!
フォークリフトのマストとは?その種類を説明します!
まず、「マストって何?」という方のために、マストについて簡単にご説明しますね。
マストとは、フォークリフトの前方についている柱のようなものです。
上の画像でいうと、赤い矢印で示されているものがマストになります。
中はレールのようになっていて、この間をバックレスト(上下する部分)が行ったり来たりできるようになっています。
このマストの種類によって、持ち上げる高さや出来ることなどが変わるというわけなんですね。
マストが何かわかったところで、さっそくマストの種類からご説明します。
フォークリフトのマストは、大きく分けて3つの種類があります。
フォークリフトのマストの種類
・標準マスト: スタンダードマストともいわれ、揚高が3000㎜が一般的
・ハイマスト: レール部分が長くなっており、より高く上げられる。3300~4000㎜
・フルフリーマスト: レール部分を上にあげることなく、ある程度の高さまで上げることができる
言葉ではわかりにくいので、次の図を参考にしてみてください。
標準マスト
いわゆる普通のマスト。
最大揚高(物を持ち上げることができる高さ)は約3000㎜位。
マストを下した時の車両の高さは、ヘッドガード(キャビン)の高さになる。
例)2.5tトヨタで車両の最高位の高さは約2000㎜。
ハイマスト
もともとのレールが長いマスト。
長いので、より高く物を持ち上げることができる。
最大揚高3300~4000㎜。
通常時でも車体全体の高さが高いため、狭い入口に不向き。
例)2.5tトヨタで車両の最高位の高さは約2600㎜。
フルフリーマスト
大きさ、高さは標準マストと変わらないが、マストの高さを変えることなく、ある程度の高さまで物を持ち上げることができる。(左図)
最大揚高4600㎜~6000㎜。
レールの高さを変えずにもち上げられる高さは、だいたい1000㎜程度。
とまあ、こんな感じです。
このほかの要素として、実はあと3つほどあります。
それは、『固定』『2段』『3段』と呼ばれるものです。
『固定』は、レール部分が固定されていてそれ以上は上に上がらないタイプのものです。
高さが決まってしまっているので、高く上げられないという感じですね。
『2段』は、レールの中にもう一本レールがあり、2段構えで高く物を上げられるタイプのもの。これが普通です。
そして『3段』は、『2段』の中にさらにもう1本レールがあって、3段構えで高くものを上げられるタイプのものです。
固定マスト
2段マスト
3段マスト
標準マストやハイマストの中にも、それぞれ『固定』『2段』があって、その組み合わせで持ち上げられる高さが変わってきます。
フルフリーマストに関しては、『2段』か『3段』どちらかの仕様になっています。
といったところが、フォークリフトのマストの種類です。
なんとなくご理解いただけたでしょうか。
それでは、次からは、それぞれのマストのメリット・デメリットについて見ていきましょう!
フォークリフトのマストの特徴とメリット・デメリット
フォークリフトのマストは、その種類によってそれぞれ特徴があります。
メリット・デメリットも併せてできるだけ簡潔にしてみましたので、確認してみてください。
標準マスト
メリット
・構造がシンプルでメンテしやすい
・価格が安い
デメリット
・あまり高く上げられない
ハイマスト
メリット
・高く持ち上げられる
デメリット
・車高が高く、狭い入口から入れない
フルフリーマスト
メリット
・車高を上げることなく、物を持ち上げられる
・狭い入口も通れる
デメリット
・価格が高い
・複雑なので、メンテがかかる
価格は、標準<=ハイマスト<フルフリーの順で高くなります。
商品を高く持ち上げたい時にはハイマストかフルフリーが良い感じです。
ただし、ハイマストは車高の高さがネックで、屋内で利用する際や保管する倉庫の入り口が低い場合は使えません。
もちろん、屋外利用&保管であれば問題はないです。
また、高く上げたいのであれば、標準マストでも2段、3段のものを選ぶと、ある程度は大丈夫かと思います。
その分、固定マストよりも価格は高くなりますけれども…。
それぞれの特徴とメリット・デメリットを把握したうえで、適切なフォークリフトを選べるようにしましょう。
どのような使用用途の場合にどのマストが適しているのか?
ここまで来たら、大体ご自身にあったマストがどれに当たるのかが、見えてきたのではないでしょうか。
改めて、どんな用途にどんなマストがいいのかをご説明したいと思います。
【標準マストの使用用途と適正】
標準マストは、メンテをしながら長期間利用するのに適しています。
構造が他のマストに比べてシンプルなので、メンテが容易である点がメリットです。
ですので、意外と屋外のタフな現場にもマッチします。
そのほか、普通にフォークリフトとして利用するのであれば、標準マストで十分です。
【ハイマストの使用用途と適正】
ハイマストは、なんといっても高さが出せるのが最大の特徴。
大きく広い倉庫で、上に何段も重ねるような現場にピッタリです。
イメージとしては、機械や整備などの重量物を扱う広い倉庫といった感じでしょうか。
ただし、マストの車高が高くなるので、入り口が狭い場所や高さ制限のある場所には向きません。
【フルフリーマストの使用用途と適正】
フルフリーマストの最大の魅力は、車高(マストの高さ)を上げずに物を持ち上げることができることです。
そのため、高さ制限があったり、狭い場所で大活躍します。
イメージとしては、スーパーや大型ショッピングセンターの倉庫といった感じです。
常時開放していない&入口がある程度制限されている、そんなところにマッチします。
2段、3段であることが多いので、ある程度高いところでも活躍できそうです。
まとめ
いかがだったでしょうか。
だいぶご自身の必要となるマストが見えてきたのではないでしょうか。
最後に、マストについてまとめてみます。
フォークリフトのマストのまとめ
<標準マスト>: スタンダードマストともいわれ、揚高が3000㎜が一般的。
・構造がシンプルでメンテが容易。価格が安いが、高く上げられない。揚高3000㎜程度。
・用途と適正は万能。高く積み上げない現場や屋外のタフな仕事に向いている。
<ハイマスト>: もともとのマストが長い。より高く物を持ち上げることができる。揚高3300~4000㎜。
・高く積み上げることができるが、通常時の車高が高いので、使う場所や保管場所を選ぶ。
・用途と適正は、品物を高く積み上げる場所で活躍する。重量物を扱う入り口の広い倉庫などが適正。低天井では使えない。
<フルフリーマスト>: マストの高さを変えることなく、物を持ち上げることができる。揚高4600~6000㎜。
・場所を選ばず使える使い勝手が良いが、価格が高い。また複雑なためメンテもかかる。
・低天井や入り口の狭い場所では必需品。スーパーなどや高さ制限のある場所が適正。
基本的には、標準マストで問題なく、また流通でも標準マストが価格がこなれていて、数も多い感じです。
一方、フルフリーマストは数が少なく、価格は高いものの、非常に使い勝手はいいです。
個人的に注意してほしいのがハイマスト。
不使用時の高さが高いので、『保管場所の入り口はいれるか問題』が常に付きまといます。
しっかりとした広さのある出入口の場合に、検討するようにしましょう。
という所で、今回はフォークリフトのマストの種類とメリット・デメリット、それぞれの用途や適性まで一通り押さえてみました。
ご自身がご購入される際の参考にして頂ければ嬉しいです!
それでも、もしご購入に不安のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
ご用途にピッタリのフォークリフトをお探しいたしますよ^^